エルくんが、帰ってきた
Progress
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代表のハラです。2011年、Web業界の「あるある」をマンガにしたキャラクターがいました。デザインスタジオ・エルが生んだ「エルくん」です。業界の人たちにじわじわと読まれ、笑ってもらえたコンテンツでした。
そのエルくんが、今度はブランディングを学びに帰ってきました。相変わらずわかってなくて、相変わらず食らいついています。
今回の制作には、Claude Codeを活用しています。これまでの発信や考え方をベースにキャラクターを設定して、テーマを投げると対話のたたき台が出てくる。さらに、それをページとしてかたちにしていくところまで仕組み化しています。
キャラクターの設定をあらかじめ細かく決めておくことや、会話の内容に応じて表情を変えていくような工夫によって、会話の温度感が変わるのが面白くて、ついあれこれ試してしまいました。
ただ、それで完成かというとそうではなくて。出てきた言葉をそのまま使うのではなく、メンバーと「ここはちょっと違うよね」「こっちのほうがエルっぽいかも」「エルくんのリテラシーもう少し上げたい」と、わいわい話しながら整えていく時間が一番楽しく、大事なひととき。
AIを使うことで、できることは確実に増えます。間にあったハードルが少し下がったことで「やってみよう」という感覚を取り戻せた感じがしています。
仕事としてやっている以上、効率や成果の話になってしまいがちですが、自分にとって一番楽しいのは「つくること」です。AIも含めて、新しい道具を使いこなしていくことは大事ですが、その中で「面白い」「やってみたい」という感覚は、手放したくない。
手段は変わっても、その気持ちがあるかどうかでできあがるものの質も、きっと変わってくる気がしています。年齢や立場に関係なく「やってみよう」と思える状態でいること。それが、自分にとってのいい仕事の前提なのです。
純粋に楽しんでいたら、自然に仕事になっていた。これは僕の理想です。
「ウル虎の巻」でやっていることはシンプルです。これまで自分たちが大切にしてきたこと、日々の仕事の中で出てきた言葉を、もう一度整理して別の形で出しているだけ。いわば「自分たちの言葉の再編集」だと思っています。
あらためてそれをやってみると、ぼんやりしていたものに輪郭が生まれてくるのがわかります。「自分たちはこういう考え方をしているんだな」「ここはもう少し言葉を揃えたほうがいいかもしれない」。そんな気づきが、少しずつ出てきます。
記事を書くことは、伝えることでもあり、確かめることでもある。そんな感覚です。
基本、私が主導していますが、メンバーからネタ案をもらったり編集に参加してもらったりと、楽しく更新できています。
嬉しいのは、メンバーが面白がってくれることです。「このテーマもありそうですね」「ここの言葉、こう変えたほうがいいかも」「架空の名前考えるの止まらなくなっちゃったので、思いついたの置いておきます」——誰かに頼んだわけでもなく、自然とアイデアやフィードバックが出てきます。
言葉にするというのは「伝える」ためだけじゃないのかなと思います。「自分たちはどうありたいか」を、一緒に確かめていく作業でもある。「こうあるべき」と押しつけるのではなく、「こうありたいよね」という方向が、みんなでつくることで見えてきます。それがチームで動く面白さなのかもしれません。
「ウル虎の巻」は、外に向けたコンテンツです。でも実際は、社内にも効いています。制度として整えるのではなく、日々のやり取りの中で自然と浸透していく。それがインナーブランディングの一番良い形なのかなと思っています。
一人でつくるのとは違って、少しずつズレたり、修正されたりしながら、結果として「自分たちらしいもの」に近づいていく。そのプロセス自体に、価値があると感じています。
「つくること」をきっかけに、自分たちの言葉を整え、共有し、育てていく。そんな循環を、これからも大切にしていきたいです。
そんな経緯でできたコンテンツです。もしよければ、気軽に読んでみてください。少しでも「らしさ」を考えるきっかけになればうれしいです。