クライアント対談

自由に変化・挑戦を続ける

株式会社フリークラウド

クライアント対談第3弾。お相手は、長野県長野市を拠点に繁盛店をプロデュースする「フリークラウド」代表・熊原真二さんです。
2002年にアジアン家具屋として創業して以来、「店舗」を通して街の盛り上げに貢献されてきたフリークラウドさん。創業当初からの「自由を、カタチに。」という理念をそのままに、「個人ではなく”フリークラウド”として信頼・依頼される会社にしていきたい」という想いに応えられるよう、ロゴ、Webサイト、名刺・封筒、看板と、幅広いクリエイティブをご支援してきました。
自由に変化・挑戦を続けるフリークラウドさんと取り組んできた過程を振り返りながら、これからの挑戦のお話もお聞きしました。

クライアントプロフィール

株式会社フリークラウド
長野を拠点に繁盛店をプロデュースする店舗設計・施工会社。2002年の創業以来培ってきた豊富な実績・経験と型にはまらない柔軟さで、その場所・その人ならではの繁盛店づくりをワンストップで実現しています。

これまでの支援実績

  • ロゴ
  • コーポレートサイト
  • 名刺
  • 封筒
  • 看板

実績ページはこちら

エルを選んだ理由

秋葉:
フリークラウドさんは、これまで毎年のように(!)ロゴをリニューアルされてきたんですよね。
熊原さん:
そうなんです。「自由を、カタチに。」を理念にしているので、自由にカタチを変え続ける会社としてロゴも変えてきて。数えたら、今回リニューアルしたもので18個目でした。
秋葉:
18…!すごいですね。今回、どのような経緯でエルにご依頼いただいたのでしょうか?
熊原さん:
「そろそろエルさんに頼んでもいい頃かな」と思って、ハラさんにメッセージを送りました。
秋葉:
「そろそろ」、というのは?
熊原さん:
長野でデザインといったら、エルって絶対王者的な存在なんですよ。だから、うちもいつかお願いしたいなーと思ってきたんです。で、ハラさんにメッセージを送ったところ「ぜひぜひ!」とお返事をもらえて、お話が進んでいきました。
秋葉:
そんなふうにエルを認識していただけて、とても光栄です…!こうして知っていただけているのも、ハラさんを含め、これまでの先輩方のおかげだなと思います。
海野:
本当に。熊原さんとハラさんは以前からお知り合いだったそうですね。
熊原さん:
はい。フリークラウドはもともと僕個人のアジアン家具屋として2002年に始めたんですが、その頃にハラさんがお客さんとして来てくれたのが知り合ったきっかけでした。雑貨や家具をいくつか買ってもらってる中で、話のながれでハラさんのマイホームを僕が設計することになって。
海野:
すごいご縁ですね。エルのことは、当時から知っていたんですか?
熊原さん:
いや、ハラさんと出会って、「お仕事何されてるんですか?」という話で初めて知りました。でも、後になってみると「ああ、あのホームページを作ってるのがエルなんだ!」と気づいたりして。
海野:
自分がまだいなかった頃からエルのことを知ってくださって、そのご縁からこうして制作に関われていることが、とても光栄だなと思います。

想いの言語化

秋葉:
ロゴ・Webサイトのリニューアルにあたり、最初に弊社からのヒアリングシートにお答えいただきました。
熊原さん:
ああ、書きましたね。僕、超〜文章下手くそなんで、「通じるんかな」って不安でした。
秋葉:
いや、バッチリでしたよ!シートには、創業ストーリーや会社の想い、「こうありたい」というブランドイメージなどをお答えいただきましたが、こういった内容は熊原さんの中で既に言語化されていたのでしょうか?
熊原さん:
いやいや、僕は何でもパパパーって思うままに行動しちゃう超右脳人間なんで、「思ってることを言葉にする」こと自体が久しぶりでした。ヒアリングシートの回答を考えることで、「あ、この感情はこういう言葉に置き換えられるんだ」って気づくいい機会をもらったなと思って。
あまり自分の経営論とか、今考えていることとかを言葉化することなく生きてきたので、「こうやって言葉にする機会もたまにはいいな」と思いました。
海野:
結構考えて書かれたんですね。
熊原さん:
めちゃめちゃ考えましたよ!「これは……一回寝かして明日の朝また考えよう」って進めたり(笑)。
海野:
フリークラウドの理念である「自由を、カタチに。」はもともと言語化されていましたけど、それ以外の考えは熊原さんの中だけにあって、まだ言葉になっていなかったということでしょうか?
熊原さん:
そうです。ぜんぜん言語化してなくて。むしろ、お客さん(お施主さん)の個性を大事にする仕事をしているので、あえて自分の考えを言葉にして伝えないようにしているんです。
例えば、お客さん(お施主さん)の店舗をつくるときに、僕が「こうしましょう」「ああしましょう」って言っちゃうと、お客さんは「熊原さんがそう言ってたからな」と受け入れて、僕が言ったままにお店をつくってしまう。そうなると、僕が言ったことがそのままお店の個性になってしまうなと。けれど、店舗屋の仕事はあくまでも「お客さんならではの店をつくる」ことなので、お店をどうするかは全部お客さん自身に決めてもらうようにしてるんです。
そんなふうに、「目指すゴールへ誘導はするけど、自分自身の考えを正解のように伝えない」ように仕事をしているので、自分の思っていることを言語化するというのは久しぶりでした。
秋葉:
真剣に考えて回答いただけたおかげで、フリークラウドさんが大切にしている考えや目指していることなど、シートからもとてもよく伝わりました。改めて、ありがとうございます。

エルのメンバーの印象

秋葉:
最初の打ち合わせはZoomで行いましたが、ビデオ会議でもある程度のお人柄や雰囲気は伝わるものの、やっぱり「対面でお会いしたい」と私たちは考えていまして。ロゴデザインを考える初期の段階で、こちらのオフィスに伺わせていただきました。
熊原さん:
いや〜、秋葉さんは東京、海野さんは静岡にいるのに、よく長野まで来るなあと思いましたよ。こっちとしては「いいっすよ、オンラインで!」って気持ちだったので(笑)。
秋葉:
対面でお会いする前後で、エルのメンバーの印象は変わったりしましたか?
熊原さん:
めちゃめちゃ変わりましたよ。Zoomで話していた頃は、ゴリゴリのお役所みたいな人たちなのかと思っていたので。
エル一同:
ええー!
熊原さん:
会ってみたら和やかな感じでしたけど、最初は「うちはこんな自由な感じの会社だけど、依頼して大丈夫だったかな…」と思ったり(笑)。まあ、もともと僕の性格も知っていたハラさんが充ててくれた方たちなので、大丈夫だとは思っていたんですけど。
海野:
お会いしてよかったです…!

「らしさ」をカタチにする、という「らしさ」の表現

海野:
自分の考えをあえて言葉にせずお客さん自身に考えさせたり、「お客さんの色が私たちの色(フリークラウドは無色、お客さんが色)」という考えをもっていたり、お客さんの「らしさ」をカタチにするという点で、フリークラウドとエルは似ている気がします。
熊原さん:
似てますね。クライアントが特定の業種に限られないから、受け皿が広い分、会社のキャッチコピーなんかは曖昧な言葉のほうがいいこともあると思うんです。うちは「繁盛店をプロデュース」を掲げているけど、「繁盛店」って言葉でさえ、「ここまで(「店」に限定して)言っていいのかな?」と思ったり。でも、今回のロゴ・サイトリニューアルを機に「繁盛店をプロデュース」をより前面に出せたので、会社の方向性を絞れてよかったなと思います。
海野:
伝えていきたい「らしさ」を探すことは「個性」を探すことでもあるんですが、フリークラウドさんの場合は「繁盛店」や「店舗屋」といった部分が個性だなと思って。ご依頼いただいた看板のデザインでも、「繁盛店をプロデュースする」「店舗づくりなら」という言葉がしっかり目に入るように、そこさえ伝わればフリークラウドの魅力が伝わる、という部分を意識してデザインしました。
熊原さん:
ありがとうございます。

新しいロゴへの反応

秋葉:
ロゴは、初めに4つのデザインをご提案しました。ビデオ会議で熊原さんにご提案した後、メンバーの皆さんとご検討いただきましたが、社内ではどんな反応がありましたか?
熊原さん:
最初は、全員意見が違ったんですよ。でも、共有して3日目くらいにもう一度集まったら、「これかな」って(採用案に)自然と意見が集まったんです。
海野:
そうだったんですね。熊原さんご自身の意見はいかがでしたか?
熊原さん:
僕は正直なところ、当初からこれ(採用案)がいいなと思ってたんです。ただ、社長が「これがいいと思う」って言っちゃうとみんなの意見がそれに引っ張られてしまうから、メンバーたちの意見が自然と集まった後で、僕の意見は後出しジャンケン的に伝えました。
海野:
リニューアル前のロゴもカッコよかったので、それを変えることの抵抗感も皆さんにあるんじゃないかなと心配もしていたんです。会社のシンボルを変えるって大きな変化だから、それに対する拒否反応も起こりうるものだと思っていて。でも、皆さんの意見が自然と「これがいいね」って集まったと聞けて安心しました。
熊原さん:
今回のロゴ、すごく気に入っています。フリークラウドは「自由を、カタチに。」を象徴するようにほぼ毎年ロゴを変えてきたんですけど、次にリニューアルするときもお願いしたいくらいです。
海野:
ありがとうございます。
秋葉:
これまでのロゴを知っている方にも、新しいロゴを見てもらう機会はありましたか?
熊原さん:
ありましたよ。それこそ、以前のロゴをデザインしてくれたデザイナーさんにもお伝えしたところ「いいっすね、”らしい”っすね!」と言ってました。あと、インスタに新しいロゴを載せたときには、デザイナーさんからの「いいね」も多くいただきました。
海野:
フリークラウドさんを知っている方に「らしい」と感じていただけたのは嬉しいです。
熊原さん:
そういえば、海野さんが狙っていたかはわからないんですが、面白い現象が起きていて。
海野:
えっ、なんでしょう?
熊原さん:
ロゴのシンボル、横にすると「F」「R」「E」「E」になってるんですよって紹介するじゃないですか。そうすると、全員がこうやって(首をかしげて)見るんですよ。
一同:
(笑)
熊原さん:
その様子が面白いなあと思って、「めっちゃかわいい〜!」と思いながら見てます(笑)
秋葉:
それだけで場がほぐれますね。
熊原さん:
そうそう。そんな効果が出てます。「雲の輪郭みたいなイメージだけど、”FREE”の表現も込められてるんですよ」って紹介すると、みんな「おお〜!」って反応してます。
海野:
フリークラウドさんはお仕事上、クライアントさんとお話する機会がたくさんあると思うので、会話の助けになるようなコミュニケーションツールにできたらいいなと思ってデザインしたんです。なので、ロゴが場を和ませるきっかけにもなっていると聞けて、すごく嬉しいです。

ロゴのツール展開

海野:
新しいロゴは名刺・封筒にも展開しましたが、社内の皆さんの反応はどうですか…?
熊原さん:
めっちゃ喜んでますよ、みんな。
海野:
よかった…。ありがとうございます。
秋葉:
名刺は、皆さんの個性が現れるように一人ひとり異なる色を選んでいただきました。色を選ぶ際、希望色のバッティングは起こらなかったですか?
熊原さん:
ススーッと決まりましたね。「どうせ社長は黒かグレーでしょ」っていう暗黙の了解はあったんですけど(笑)、それぞれ好きな色を選んでくれました。

「代表に頼りきらない」組織を目指す

海野:
メンバーごとに色を変える提案は、フリークラウドさんの社内MTGでテーマに挙がったという「戦隊レンジャーに例えるなら、自分は何色?」から思いついたものでした。
熊原さん:
ありましたね。フリークラウドでは毎週の社内MTGで自由なお題も挙げていて、参考までにMTGの資料をいくつか共有させてもらいました。
海野:
MTGの内容、とても参考になりました!プロジェクトの当初から「代表の熊原さんだけが前に出るのではなく、一人ひとりのメンバーが評価されて、”フリークラウド”として信頼されるような会社にしていきたい」という想いを聞いていたのですが、MTGで全員が交替で司会を務めたり、対等に意見を述べたりされていて、「メンバー一人ひとりがいてこそのフリークラウド」という意識を普段から大切にされているんだなと感じました。
秋葉:
うんうん。 社内のカルチャーと言いますか、皆さん全員が対等に意見を言いあえる雰囲気が伝わってきました。
代表の存在に頼りきっちゃいけないな、とは私たちも常々思っているので、組織の在り方や取り組みなど、私たちにとっても参考になりました。
熊原さん:
ハラさんの手放し運転もすごいと思いますよ。皆さんのことを信用しきっているというか。
秋葉:
いや〜、まだまだです。今日の段取りも前日に心配されて、焦って準備したところもあって…。
海野:
サイトやロゴのデザインも、まだまだ(ハラさんに)見てもらっています。今回のサイトデザインも、何度もフィードバックをいただいて進めました。
熊原さん:
そうなんですね。でも、ハラさんって怒らないですよね?
海野:
全然、怒ったりはしないですね。どのメンバーの意見も立ててくれます。
熊原さん:
いや、尊敬です。僕もあんまり怒らないんですけど、文句を言っちゃうこともあるんで。
海野:
あ、でもハラさんも、注意するところはちゃんと注意してくれます。個人的には、遠回しに優しくされるよりもストレートに伝えてほしいので、注意してもらえることもありがたいなと思っています。
秋葉:
わかります。いろんなことを安心して任せてもらえるようになるためにも、直すべきところは早めに気づけるほうがいいから、ストレートに指摘してもらえることもありがたいですよね。

Webサイトのリニューアル

秋葉:
Webサイトもリニューアルしましたが、使い勝手はいかがですか?
熊原さん:
めちゃめちゃいいですね。実績の見せ方も気に入っていて、(詳細ページに移ったときに)写真がぐわーっと広がる演出を提案してもらってよかったです。最初はてっきり、実績を淡々と並べてみせる、シンプルなサイトを提案されるのかなと思っていたんですけど、もう一歩踏み込んだフリークラウドの見せ方を提案してもらえたなと思いました。
海野:
実績の写真を横に広げる見せ方は、熊原さんとの打ち合わせの中で「サムネイルは縦長で並べたいけれど、横長写真のよさも活かせないか」というお話が出たこともあって思いついたアイデアでした。
熊原さん:
いや〜、いいっすよねえ。でも、実装するの大変じゃなかったですか?
長張:
自分は今回のような演出を実装したことがなかったんですけど、シームレスな動きでページ遷移するデザインをしばしば見かけることはあって、「いつかやってみたい」と思っていたので、今回「機会がきた!」と思って嬉しかったです。
熊原さん:
おお〜!それはよかったです。

お会いすることで表現できた「らしさ」

秋葉:
サイトのデザインでは、実績を堂々と見せつつも、背景の雲が流れていくアニメーションで「自由・柔軟にカタチを変えていく」姿勢を表現しました。この雲が動くスピード感なども、エンジニアの長張さんとデザイナーの海野さんで相談しながら調整したんですよね。
長張:
はい。私自身は、それまでのフリークラウドさんとの打ち合わせに参加していなかったので、皆さんの雰囲気を掴みきれていないところがあったんです。なので、どのくらいの速度感がフリークラウドさんらしいのか、実装してみてから海野さんに確認してもらって調整していきました。
海野:
勢いはありつつも、押しつけ過ぎないくらいのスピード感がフリークラウドさんらしいんじゃないかと想い、私たちなりに考えて表現しました。
熊原さん:
いやもう、バッチリです。
長張:
最初はもうちょっと落ち着いた印象をもっていたんですけど、今日初めてお会いして、もっとエネルギッシュな、力強い感じなんだなと思いました。実装時、海野さんからもそういったお話を聞いて調整したんですけど、私自身も「これだったな」と、ようやく答え合わせができた感じです。
海野:
会って初めて感じられるもの、ありますよね。温度感というか、エネルギーというか。
秋葉:
私たちも、5月に一度お会いする機会がなかったら、ちょっと違うデザインをご提案していたかもしれないですね。
海野:
うんうん。最初は、もうちょっと威厳のあるような、依頼するハードルが少し高いような印象を受けていました。でも、会ってみて、お話させていただいて、「堂々としているけれど、上から目線でも下から目線でもなく、対等な関係を大切にされているんだな」と、それまでの印象との違いを感じました。
熊原さん:
会ってみないとわからないものですね。

メンバー紹介の試み

秋葉:
実際、フリークラウドの皆さんにお会いして、「一度会ったら絶対に伝わる魅力がある」と思いました。そこで、皆さんの普段のお人柄も伝えられるよう、(以前のサイトにはなかった)お写真や各メンバーの紹介文、採用メッセージの掲載をご提案しました。
熊原さん:
そうでしたね。
秋葉:
ただ…女性陣はお顔写真を載せることに抵抗もあったようで、無理をさせてないかという心配もあったんです。
熊原さん:
いや、逆に(写真を載せて)よかったと思います。写真をみて、男も女も全員「…痩せるか」って話して。
海野:
すごい!ポジティブ!!
熊原さん:
「これを機にジム行きます」って話が出たり。接客をする人間としては、見た目というのも大事なので、そういった意識を持てて結果的によかったと思います。
秋葉:
皆さん、そのままで十分に素敵だと思いますが、前向きに捉えていただけてよかったです…!
撮影に合わせて、サイトのコンテンツ制作のためにお一人ずつ取材もさせていただきました。そのお話の中に皆さんの魅力が詰まっていて、「サイトに納めきれない部分もどうにか伝えたい」と思い、メンバー紹介のnote記事も勝手に書かせていただいてご提案しました。
熊原さん:
いやあ、本当にありがたいです。
秋葉:
最初は、熊原さん(代表)と祐美さん(専務、熊原さんの奥様)のことは表に出さず、スタッフの皆さんだけを紹介するというお考えでしたが、最終的には熊原さんと祐美さんの記事もリクエストをいただきました。その辺り、心境の変化などがあったのでしょうか?
熊原さん:
なんですかね…。最初は、経営陣が表に出ないほうが、経営者個人ではなく会社として見てもらうためには良いのかなと思ってたんですけど、「自分自身も出つつスタッフのことも知ってもらう」ほうが、相乗効果はあるのかなと思って、考えをリセットした感じです。
秋葉:
そうだったんですね。結果的に皆さんのことを書かせていただけて、とても嬉しかったです。
熊原さん:
ありがとうございます。

サイトリニューアルの成果

熊原さん:
「ホームページを見て問い合わせた」というケースも、以前はあんまりなかったんですけど、リニューアルしてから既にいくつかあって。
エル一同:
おおー!(嬉)
熊原さん:
お客さんとの打ち合わせでも「実績見ました。あのお店の暖簾いいですね〜。」「これどうやって作ったんですか?」と、実績に載せている写真から話が弾んだりしてます。
海野:
写真もたくさん載せて、一店一店の説明もつけていただいてるので、プロデュースされてきたお店のことがより一層伝わっているんだろうなと思います。
熊原さん:
そうそう、今回、「費用」も載せたじゃないですか。
秋葉:
載せましたね。
熊原さん:
あれ、すごく評判がよくて。お金のことを載せるのはうちとしても挑戦だったんですけど、載せる側のお客さんも9割の方は「いいよ!」と言ってくれてます。「費用は載せないで」って方もいるんですけど。
海野:
金額を公開するのは、勇気が要りそうですよね。
熊原さん:
そうなんです。「こんなにかかるのか」と思われないかなっていう心配もあったんですけど、意外と「このお店、このくらいでいけるの?」って肯定的な反応もあって。
秋葉:
費用を載せる提案は、私たちとしても挑戦だったんですが、柔軟にチャレンジを続けているフリークラウドさんだからこそ受け入れてもらえたように思います。
熊原さん:
載せてよかったです。お問い合わせの電話も1本少なくて済みますし。
海野:
フリークラウドさんのプロデュースしたお店はどれもすごくカッコいいので、費用が示されていないと「こんなすごいお店をつくるにはめちゃめちゃお金かかるんだろうな」と思っちゃいますよね。どの実績もカッコいいからこそ、依頼のハードルを上げすぎないことも大事だなと思います。
熊原さん:
金額を載せることで、結果的に敷居を上げすぎることにならなくてよかったなと思います。デザインも、背景の空模様やフォントを含め、どの実績のよさも引き立ててくれるような感じになっていて、本当にちょうどいいなと思います。
海野:
もともと「フリークラウド」の名前にも含まれている、空に浮かぶ雲(クラウド)のような自由な感じが素敵なので、今回のデザインに「らしさ」として活かせてよかったです。
熊原さん:
サイトが新しくなって、個々の実績がより引き立てられたことで、 僕たち自身も「もっと頑張ろう!」というムードになっているので、それもよい結果だなと思ってます。
秋葉:
そんなふうに思っていただけるリニューアルにできて、よかったです。

挑戦は続く

秋葉:
フリークラウドさんが、これから目指したいこと・やってみたいことはありますか?
熊原さん:
そうですね…。今やろうとしていることでいうと、廃線になった古い駅をフリークラウドで買おうと考えていて。
エル一同:
駅を…買う…!?
熊原さん:
はい。その駅が廃線になった後、残されている駅舎も解体する方針が出されたんです。でも、地域の方たちからは「どうにか保存できないか」という声がたくさん挙がって、駅舎を保存するための署名運動も行われたりして。そこで、うちとしても「壊すくらいなら、駅舎の良いところは残したまま再生させて、地域の盛り上げにつなげたい」と思って、市に電話して「(駅舎って)買えますか?」って聞いたんです。
エル一同:
ほお〜。
熊原さん:
そこから話を進めているところなんですが、「古い駅舎を再生させて街を盛り上げる例」として成功させて、他県にも「皆さんの地域でもやってみませんか?」という提案ができたらいいなと思っているんです。
海野:
すごい…!
熊原さん:
また、ブランディングやデザインとかをエルさんにお願いするかもしれません。
エル一同:
ぜひ!
秋葉:
店舗づくりも街を盛り上げることにつながりますが、手段を限定せず「地域を盛り上げる」存在に、フリークラウドさんは向かっているんだなと感じます。
熊原さん:
そうですね。エルさんが「Web制作会社」から「ブランディングデザイン会社」にシフトチェンジしたのと似てますが、うちも「店舗屋」から一歩踏み出して、「街づくりの企画屋」として、繁盛店づくりを本質から考えてプロデュースする存在になっていけたらいいなと考えてます。
秋葉:
フリークラウドさんの今後のご活躍も楽しみです!

熊原さん、ありがとうございました!

記事クレジット

  • 写真 : 内山温那
  • 文 : 秋葉絢夏

プロジェクトメンバー

Director
秋葉絢夏
Designer
海野成美
Engineer
長張由布
Writer
秋葉絢夏
Photographer
内山温那