クライアント対談

仕事という枠を越え、互いに「推し合える」関係に

ケアコラボ株式会社

全国の介護福祉施設向けに、ケア記録システム「ケアコラボ」を提供するケアコラボさん。エルではデザインガイドラインの設計から、アイデンティティツールの制作までをご支援しました。
単なる「制作会社とクライアント」という枠を超え、もはやお互いが“推し”であり“ズッ友”のような関係性に。今回はオンラインで対談を行いました。

クライアントプロフィール

ケアコラボ株式会社
ケアコラボの佐藤さん(右下)、赤沼さん(左下)。
おふたりとも優しくてあたたかくて信念があって、最高な人たちです。

これまでの支援実績

  • キャッチコピー
  • 名刺
  • パンフレット
  • チラシ・リーフレット
  • イラスト

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久々の再会!

神保:
お久しぶりです! おふたりとも、お元気でしたか。
佐藤:
元気ですー! 神保さんも海野さんもお元気そうで。
海野:
久々にお話できてうれしいです。
案件進行中から、ことあるごとに神保と「ケアコラボさんと話していると、浄化されるね」って話してたんですよ。
佐藤:
え、私たちも話してました! おふたりと話すと癒やされるよね、マイナスイオン出てるよねって。
神保:
あら、同じこと感じてたんですね(照) 。
年始にケアコラボさんから年賀状メールが届いていて、それがうれしくて連絡しちゃいました。
赤沼:
見てくださってうれしいです! エルさんにつくっていただいたデザインガイドラインをもとに、サイトをリニューアルしたり、行動指針を刷新したり、イベントのブースをつくったり……本当に、いろいろな場面で活用させていただいています。
神保:
よかった、何よりです。今日はみなさんとのプロジェクトを、一緒に振り返りたいと思います。

ご依頼のきっかけ

佐藤:
エルさんを知ったきっかけは、「ヤッホーブルーイング」さんのサイトでした。私たちふたりとも、ビールが好きで。
神保:
商談のとき、話されてましたね。
佐藤:
はい(笑)。
当初はサイトリニューアルを検討していたので、自分たちが「いいなあ」と思うサイトから制作会社さんを探していました。エルさんのつくるサイトを見たとき、この会社は単に綺麗なだけじゃない、ブランドの熱量が伝わるデザインをしてくれるんだろうなと感じました。
ただ、そのあとサイトリニューアルの話は一度先送りになってしまって。かわりに「デザインガイドラインを整備する」必要が生じたとき、真っ先にエルさんのことを思い出しました。
神保:
そんなふうに見つけていただけて、うれしいです。
赤沼:
私、すごく覚えていることがあって。商談のとき、神保さんが「ケアコラボさんの『人生録』、すごくいいですね」と言ってくださったんですよ。会うまでに私たちのことをこんなに深く理解しようとしてくれる、こんな会社があるんだ! と感動しちゃいました。
神保:
ああー! 覚えてます。
いや、でもそれは、ケアコラボさんの存在やサービスが素敵だから。純粋に「とってもいい!」と思ったので、そのまま伝えたかったんです。

ケアコラボさんのケア記録システムは、記録すること自体が目的じゃなくて、「離れていてもつながっている」実感を持てるのが、本当に素敵だ……と。家族の様子が日記のようにわかるって、離れた家族からするとすごく安心ですし、施設に預ける際に抱きかねない罪悪感や寂しさのような感情も、救われる気がしたんです。
赤沼:
最初からこんなに深いところまで向き合ってくれるなんて……お話し終えたあと、佐藤も私も、エルさんにお願いしたい!という気持ちになりました。
佐藤:
ほかの会社さんともお話をしましたが、そのうえでやっぱりエルさんがいい!と決めました。
海野:
お話をいただいたとき、「デザインガイドラインを作ろう」という依頼が、私にとってはすごく新鮮でした。こちらから提案することはあっても、クライアントから依頼されることってあまり多くなかったので。どうして、ガイドラインをつくろうと思われたんですか?
赤沼:
当時のWebサイトで掲載していた資料のデザインが、本当にバラバラだったんです。伝えたいことは決まっているのに、絵やフォントが全部異なっていると、同じ会社が出しているものに見えないなあと感じていました。
佐藤:
展示会で資料を配布した際も、受け取り手の印象が違うというフィードバックをいただいたことがあって。誰がつくったどんな資料でも、「これはケアコラボのものだ」とわかるようなものを作りたい、と思ったんです。

全員で「らしさ」を言語化する

神保:
まずは「ケアコラボらしさ」を目に見えるかたち=言葉にしたいと思い、キャッチコピーからご提案することにしました。当初の依頼にはなかったのですが、デザインガイドラインの土台になる部分なので、ぜひ一緒に考えたいなと思い、社員のみなさんにもご協力いただきました。
赤沼:
社内の意見を聞くために、アンケートを取ってくれたんですよね。一人ひとりがケアコラボについてどう思っているか、文字を通して知ることってあまりなかったので、すごくよい機会でした。制作の初期段階から、私たちをチームの一員として巻き込んでもらえたのがとてもうれしかったです。
神保:
こちらこそみなさんのおかげで、ケアコラボさんへの理解をじっくり深めていくことができました。知れば知るほど好きになっちゃいましたもん。
いただいた回答を見て、意見は違っても根底は一緒というか、同じ景色、たとえば湖のようなものを、みなさんで囲んで見ているような印象を抱きました。「我が社はこうである」と言わずとも、根底で見えている景色が同じなのって、本当にすごいことで。いい会社なんだなあと、あとはもう、それを対外的にどう伝えていくかでしたね。
佐藤:
本当に、深いところまで理解してくださって……
神保:
いろいろ調べるなかで「これだ!」と思ったのは、社長が書かれていた「チームの境界線を溶かす」というブログでした。そこにはパートナーも利用者の方も含めて「私たち」である、と書かれていて、ああ、この哲学こそがケアコラボの本質なのだろうと。主語がひとりじゃなく、「みんな」であること。一人だけよくなればいいのではなく、みんなでつながって、みんなでいいケアをしよう、いい現場にしようという精神があることこそが、ケアコラボらしさであり、価値なのだと思いました。
佐藤:
そこに共感してもらえたの、すごくうれしかったです。うちの社長は、「私はあなたで、あなたは私である、そこに境界はないよ」という哲学を大切にしているんです。
赤沼:
昨年策定した行動指針の一つにも、「すべての人を、チームの一員として捉える」という言葉があります。だからこそ、「一人ひとりの意見をすくいあげる」ことも大切にしていて。エルさんが私たちを巻き込んでくれたことで、全員で納得感を持って「これでいこう」と判断していくことができました。
神保:
よかったです。組織にいるとどうしても、「会社としての自分」として考えなきゃいけないと思いがちですが、会社である前に、そこにいる人は一人の「人」じゃないですか。だからこそ、個人主語で考えてもらう時間も取りたいなと思っていて。それが会社の理念とどう重なっているかを見ていくと、自ずと「らしさ」が浮かび上がってくる気がしています。


らしさを象徴するグラフィック「ケアコラボライン」

海野:
これも、ご依頼+αの提案でした。

もともとサイトに使われていたブランドカラーのブルーも綺麗だったのですが、お話を聞いていくうちに、ケアコラボさんが大切にしているつながりや人の温度感が、もっと伝わったらいいなと思うようになって。デザインガイドラインのほかにらしさを象徴するグラフィックがあれば、他社との差別化もできるし、「ケアコラボってこうだよね」という指針もより明確になると思ったんです。
そこで、ブルーを基調にしつつ、温度感のある暖色を使って、つながりを連想できるような「ライン」のグラフィックをつくりました。
佐藤:
海野さんは、ほんわかしているのに心は熱くて、本当に根気強く向き合ってくださいました。
提案していただいたとき、私すごく感動しちゃって。私たちが思いつかないような、でも「まさにこれだ」という絶対的な形を表現してくださって、「ケアコラボらしさをこんなふうに表してくださるんだ、本当にありがとう……」と、もう号泣のような気持ちでした。
赤沼:
私たちの想いの形そのものでしたね。「これは絶対、誰が何と言おうと譲らない! ずっと使っていく!」と思うくらい、素敵だなあと感じました。
海野:
よかった……! おふたりが積極的にディスカッションに入ってくださったので、私もありがたかったです。
単なる見た目や色の好みではなく、「ケアコラボらしさ」と照らし合わせながら、「この線だと身動きが取れなそうな印象」「この表現はじわじわ広がっていく感じがする」「強すぎると、寄り添っている感じがしない」のような話ができて、とても有意義な時間だったなあと思います。

デザインガイドライン

赤沼:
デザインガイドラインのおかげで、誰が担当しても「ケアコラボの資料」として綺麗なものができるようになりました。表を作りたいときとか、差し色を入れたいときとか、「何か工夫したい」と思ったときも、ルールに則って応用できるので助かっています。本当に、作っていただいてよかったです。
佐藤:
うちの社長も活用していますね。
赤沼:
補助金の資料などもこのテンプレートを使っています。統一感が出るし、会社として「ちゃんとしているな」とお客さまにも感じていただけるなあと感じます。作っていて気持ちがいいし、「自分、いい資料つくるじゃん」と思っちゃうくらいです。
海野:
活用いただけているようで、本当によかったです! アウトプットに統一感があると、対外的な信頼度が増しますし、つくるときの邪念も減るなあと自分も感じているので。その一助になれたならうれしいです。
佐藤:
サービス紹介資料も、展示会ですごく評判がいいんですよ! ブースもパンフレットの世界観にあわせてつくっているので、介護事業者さんだけでなく同業者の方々からも「いい雰囲気ですね」「ブランディングがしっかりされていますね」と、褒めていただくことが多くなりました。
海野:
印象を浸透させるって、社内の推進力が必要だと思うので、おふたりの尽力あってこそですよ!
赤沼:
メンバーもみんな喜んでくれてると思います。
Webサイトもデザインガイドラインに沿って、内部でリニューアルしたんです。その担当者が、ガイドラインに沿って素敵なデザインをしてくれたのを見て、「ガイドラインを活用してくれた!そして、Webサイトにも統一感が出た!」とうれしくなりました。
神保:
自分たちが提案したものがクライアントのものになること、その先で活用してもらえることって、本当にうれしいですね。

「つながる」名刺

赤沼:
名刺も追加でエルさんにお願いしました。
この名刺も、すご〜く評判がいいんです!
神保:
私もこの名刺好きです! 海野のデザインをそっと見ながら「みなさん似てる!」と胸を弾ませていました(笑)。
イラストを使おうと思ったのは、どうしてだったんですか?
赤沼:
ケアコラボの温度感を表すには、イラストが一番いいのではと思ったんです。
ケアコラボでは、担当者が一人でお客さまと対話して案件を完結させるのではなく、「チーム」でお客さまと向き合います。誰でも使い方の説明ができて、お悩みに沿ったご提案ができる「ワンチーム」のスタンスなんですね。
これまでは、サイトでも顔写真を載せていたのですが、それだとどうしても、個々の印象が強すぎてしまう。それよりも「みんな同じチームであること」を伝える方法があるといいなと思って。ケアコラボラインとの相性も考えると、イラストが最適だなと思いました。
海野:
お一人ひとりのお写真をいただいて、イラストレーターさんと一緒に細部までこだわったので、喜んでいただけて何よりです。
赤沼:
「似てる!」ってみんな喜んでました! ゆるっとしているのに、特徴をしっかり捉えていてすごいなあと。
普段は寡黙なメンバーもすごく気に入ってくれて、「赤沼さん、このプロジェクトをやってくれてありがとうございます!!名刺、めっちゃお気に入りです!」と熱い思いを伝えてくれたんです。私はうれしすぎて、密かにガッツポーズをしていました(笑)。
海野:
え〜、それはすごくうれしい。
赤沼:
今回社長の提案で、パートナーさんの分も名刺を作らせていただきました。それこそ「境界線を溶かしたい」という思いから、「外注先ではなく仲間の一人なんだ」ということを表現したくて。だからこそ、ケアコラボラインでつながっているというアイデアは、社内でも反響がすごかったですね。
海野:
名刺をきっかけに、会話が生まれることもありますか?
佐藤:
ありますあります! 展示会でメンバー同士が集まったとき、早速名刺を並べて、ラインをつなげて遊んでみました(笑)。お客さまと名刺交換する際も、「今日、名刺と同じ髪型してるね」と言われることもあって。コミュニケーションの、いいきっかけが生まれています。

つくるものに「温度」があるから、絶対大丈夫

赤沼:
今日お話してあらためて、エルさんとケアコラボって似ているなあ、と思いました。大切にしている想いや、相手と向き合うスタンスが。

ケアコラボのパートナーさんって、エルさん含めてみんな「とってもいい人」なんですよ。それってきっと、私たちが最初にお話しするとき「相性」をすごく大切にしているからだと思うんです。何をしてくれるかはもちろんですが、それ以上に「この人と話し合えるか、通じ合えるか」を大切にしている。だからこそ、こうしてエルさんと巡り会えたのかもしれません。
神保:
出会えてよかった……
海野:
ケアコラボさんとエルが似ているの、私も感じてました!
「誰でもいい」んじゃなくて、「私たちだから」向き合ってくれている、と感じることがたくさんありました。
神保:
だから、こういう時間がすごく楽しいんでしょうね。
海野:
ケアコラボさんのこれからのことを、聞いてみてもいいですか?最近はAIを筆頭に、世の中がすごいスピードで変わっていっていますが。
赤沼:
大切にしているところは、ずっと変わらないと思います。
それこそAIの進歩を受けて、介護業界でもよく「人がいらなくなるんじゃないか」という議論が起きます。でも、今一緒に頑張っているお客さまやパートナーさんと話していると、みなさん、AIに取って代わることができない「温度感」を持ってお仕事をされていると感じるんです。

効率化できるところはお手伝いしていきたいですが、ケアコラボは「人と人が関わり合うお仕事をサポートするツール」なので、その部分は、絶対に軸として持っていたいですね。
佐藤:
もちろん、売上がないとケアコラボが存続できなくなってしまうので、そこは守りつつ。だからといって、今大切にしている軸はぶらさない。不特定多数の人に届けるというよりは、本当に価値を感じている人に届け続けたいですし、今のユーザーさんに対する提供価値をもっともっと増やしていきたい、と考えています。
神保:
すごく、すごく共感します。必要な人に届く状態が、届ける側も届いた側もきっと幸せで。私たちも、その瞬間を目指しているところがあります。
赤沼:
たとえば自分が介護施設に入ったとして、淡々と「赤沼さん、今日特変なし。以上」みたいな記録だけだったら、かなしいじゃないですか。そうではなく、もっと日々や感情、温度のある記録、つながりを生む記録ができるシステムをつくっていたい。非効率な部分もあるかもしれませんが、それを必要としてくれる人は必ずいるという強い意志を持って、これからもやっていきたいなと思っています。
海野:
素敵です。聞けてよかった。
神保:
ケアコラボさんって、「距離」を感じないですよね。私たちはまだリモートでしかお会いしたことがないのに、同じ机をつきあわせて何度も対話したような気がします。
会う頻度や物理的な距離に関係なく、これほど心のつながりを感じられるのは、ケアコラボさんの持つ空気感のおかげなんだろうなと。ケアコラボという居場所のなかに、私たちも居られるのがすごく幸せなことだなと感じます。
佐藤:
また素敵なことを。こちらこそですよ!
赤沼:
そうだ、最後に。さっきAIの話がありましたが、クリエイティブ業界のみなさんも、「人間の仕事が取って代わられるんじゃないか」といった不安を抱かれること、あると思うんです。でも、エルさんが提案してくれるクリエイティブは、言葉にもデザインにも「温度」がある。だから、絶対淘汰なんかされない。大丈夫です!と思いますし、ケアコラボもそう思ってもらえるように頑張らねば、と思います。
神保:
わわ……海野さん、この言葉、お守りにしましょう。
海野:
そうしましょう。うれしいです。
神保:
いつもありがとうございます。ケアコラボさんのことはずっと応援、いや、大応援させてください。
海野:
お手伝いできることがあれば、いつでも!
佐藤:
ぜひいつか対面で会いましょうね!
神保:
一緒にビール飲みましょう!
佐藤:
ぜひ!
赤沼:
今後とも(ずっと!)、よろしくお願いします。
四人:
(遠隔で肩を組み、乾杯)

記事クレジット

  • 写真:ハラヒロシ
  • 文: 神保美月

プロジェクトメンバー

Planner
神保美月
Copywriter
神保美月
Art Director
海野成美
Designer
海野成美
Illustrator
住澤みかげ