氷川清話
勝海舟がいなかったら日本はどうなっていたかなぁ。とても大陸的で未来志向。自分の主義を貫くために行動し、虎の尾を踏む。負けた側ではあるものの、所属を超えて多くのネットワークを持ち、傑物から愛された人。個人的には、お札になってほしいなぁとも。
『氷川清話』は、勝海舟が晩年居をかまえていた氷川神社近くの勝邸に訪れた弟子らが引き出した回顧談をまとめたもの。勝海舟の生い立ち・体験談、交流のあった人物評、日本の政治・経済・外交、人生について…などが盛り込まれています。勝さんから見て、やはり西郷隆盛は一流だったと。知らない人もたくさんでてくるので、興味ある人は調べたいです(横井小楠など)。
まるで勝さんが目の前でしゃべっているかのような、幕末の空気が流れているかのような。明るい日差しが差し込み、ほのぼのとした空間で、江戸っ子勝さんが楽しそうに話している情景が浮かんできます。勝海舟はそのときどこを見据えていたのか。昔の話だからこそ、未来の視点が学べる本。常に傍らに置いておきたい。