NoteWebディレクター・ハラヒロシのブログ

幕末史

去年最も熱中したエンタメコンテンツは『進撃の巨人』と『西郷どん』でした。年末の西郷どん総集編では夫婦そろって最初から最後まで涙が止まらず、それぞれの正義に想いを馳せながら、歴史をかみしめました。
西郷どんを完走したところで幕末を一気に横断する本が読みたいなと、半藤一利さんの『幕末史』を手に取りました。500ページ強となかなかのボリュームですが、長岡出身である著者ならではの「反薩長史観」を宣言したうえでの、勝者の目線で記述される教科書とは異にする切り口とエピソードと私見たっぷりの語り口がとても巧妙で、読み始めると面白くて手が止まりません。「反薩長史観」といっても、官軍側でもこの人のここがすごいといった客観的な評価はしっかりされているし、決して賊軍びいきというわけではなく、公平に書かれているのではないかと思いました。
西郷どんを見るまでは幕末はそれほど詳しくなかったし、史実をなぞるだけでもやっとというぐらいでした。多くの英雄たちが革命を起こしたんだ、ぐらいの。この本では全体の大きな流れを通史としておさえつつ、登場人物それぞれの正義・心情・葛藤なども事細かに描写されていて、ひとつのストーリーとして点と点がつながっていきまいした。一筋縄ではいかない激しい時代だったのだと理解できるようになったし、わずか25年の間に多くの人が活躍しては散っていく幕末の面白さにあらためて魅了されました。今後も何回も読むことになりそうです。
半藤さんの他の著書も読んでみます。今年は元号も変わるというということで、日本史は特に力をいれて学びたい。学ぶだけでなく行動も。佐賀生まれの父は、幼少期を佐賀で過ごして東京に移り住んだのだけど、それ以来70年間一度も行っていないらしい。今年は、自分のルーツを探る旅として、父と一緒に佐賀に行ってみようかなと思っています。ついでに祖母は山口県なのでそちらも。