戦前の観光信州@長野県立歴史館
千曲市の長野県立歴史館で開催中の「戦前の観光信州 −パンフレットでたどる昭和初期の鉄道、山岳、温泉」がとても面白そうだったので行ってきました。大正末期〜昭和初期にかけて鉄道が整備された信州で、観光の宣伝方法として主流になったのが鉄道沿線や温泉などを”鳥瞰図”で描いたパンフレットだったそうです。この展示では信州各地の風景/風情やランドマークなどが描かれた鳥瞰図パンフレットが60点ほど展示されています。作り手側としてどんな場所を観光地としてアピールしたのかを垣間みることができるし、旅行に対する憧れを喚起する魅力的な販促物だったんだろうなと思いました。長野電鉄など、自分の住んでいる土地も出てくるのでなんだか懐かしい気分にもなります。
いまでも観光パンフレットにイラストマップを使うのは一般的な手段ですが、時代によって表現ががらっと変わるので新鮮に感じます。鳥瞰図は画力はもちろん、構成やデフォルメなどいろいろな能力がためされる手法だと思うので、ここに展示されている作品はデザイン視点でとてもいい勉強になりました。
長野県立歴史館には今日はじめて来たのですが、遺物や資料の展示だけでなく、動くナウマンゾウや竪穴住居/高床建物、農家のくらしを再現した家や生活道具の展示など、原始時代〜近現代までの各時代の生活が体験できる立派な博物館でかなり楽しめました。思わず2周しちゃいました。