FACTFULNESS
『FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』読了。
多くの人が思い込み(バイアス)で間違った認識をしている。たとえば、人間は無意識のうちに、良いことよりも悪いことのほうが目についてしまう、二極化してしまう、直線的に考えてしまう…など。そして、専門家や社会的地位の高い人のほうがそのバイアスに陥りやすいと。以下の10の本能に分類し、そのバイアスによって事実が歪んでいる(ドラマチックすぎる話を認識する)ことを明らかにしつつ、それぞれの本能を抑止する(ドラマチックな本能を抑える)術が書かれています。
- 分断本能「世界は分断されている」という思い込み
- ネガティブ本能「世界がどんどん悪くなっている」という思い込み
- 直線本能「世界の人口はひたすら増える」という思い込み
- 恐怖本能「危険でないことを恐ろしいと考えてしまう」という思い込み
- 過大視本能「目の前の数字がいちばん重要」という思い込み
- パターン化本能「ひとつの例にすべてがあてはまる」という思い込み
- 宿題本能「すべてはあらかじめ決まっている」という思い込み
- 単純化本能「世界はひとつの切り口で理解できる」という思い込み
- 犯人探し本能「だれかを責めれば物事は解決する」という思い込み
- 焦り本能「いますぐ手を打たないと大変なことになる」という思い込み
クイズに回答してみて、自分も勝手な思い込みが多いのだなと思い知らされました。正しく世界を認識するためには、正しい事実を見て思い込みを解放させ、世界の見方を広げる必要があるなと思います。仕事においても、解析などからの正しい事実と、人間の本能が持つ思い込みも織り込みつつ、クライアントと寄り添うことができたらいいなと感じました。この本は、そんな「正しい見方」を持たせてくれる一冊だと思います。知識をアップデートしたいと考えている人は必読。