母と絵
一週間ぶりのブログ更新。10年の習慣が途切れて、ちょっと不思議な感覚です。
私事で恐縮ですが、6日に母が他界し、家族だけの密葬を執り行いました。その間の仕事については諸々調整していただきましたこと、この場を借りて御礼申し上げます。おかげさまで家族・親族でゆっくりと過ごすことができました。
5年に及ぶ長い入院生活だったこともあり遺影になりそうな写真もなく、水彩画家だった母が昔描いた自画像のスケッチを遺影にしました。あらためて押し入れを覗くと大量の絵が出てきて、かつて居間で100号以上の大きな絵を豪快かつ繊細に描いている姿が思い起こされます。時代によって画風は様々ですが、共通なのは所属団体の会員から「原ピンク」と呼ばれる色の使い方がとても個性的だったことです。
そんな環境に育った僕ですが、母は(父も)放任主義でしたので、僕が描いた絵に対して口出ししたりアドバイスしたりしたことは一切なく、なにを描いても褒めてくれました。自分は親になった経験がないからなんともいえませんが、自分だったらきっとあれこれ口出ししてしまいそうな気がします(苦笑)。なので、自分の好きなことをやりたいようにやらせてくれたことについては、感謝しかありません。
亡くなる日の昼間、たまたま面会に行っていたんですよね。結果的に最後の会話になったのが「おまえの仕事のことを聞かせてほしい」でした。大した内容の会話ではなかったのですが、自分のことを気にかけてくれていたことを胸に、自分は自分らしくコツコツと仕事をしていくだけだなと思いました。
令和は激動のスタートとなりましたが、歩んだ道のりを再確認しつつ、目線は未来に向けて一歩一歩進んでいきたいなと思います。