ブレードランナー2049
弊社で制作させていただいた映画『ブレードランナー2049』 | ブルーレイ&DVD情報(ソニー・ピクチャーズ)。劇場で見逃していたのでレンタル開始早々鑑賞。ちなみに、ストーリーを理解するために、前作『ブレードランナー』はもちろんのこと、劇場公開前に配信された3つのショートムービーを観たほうがいいです。でないと、さっぱりわからない映画かと…。
退廃的な未来都市の圧倒的映像美と不気味なSEによって、一瞬にしてブレードランナーのディストピアな世界に。人間とレプリカントの差はより曖昧になり、「人間とレプリカント」はもちろん、「レプリカントとAI」という関係性も物語の重要なファクターとなっています。そのなかに垣間見える人間よりも人間らしいとさえいえるレプリカントの葛藤と悲哀、そして行動には胸を打たれました。
2時間43分という長丁場のなかでじっくりと内省的に描写する様は、冗長で見ているのも少々つらく、退屈さも感じるものの、鑑賞後に人間って何だろうねという哲学的な問いかけのほうに思考が没入して、そうしているうちにやっぱりすごい映画かもと心境が変化していくさまは、前回味わった感覚とまさに同じ。30年という年月の経過を巧妙に埋めてストーリーがクロスしていき、新たな問題提起に展開していくこの続編の在り方は、本当にすごいな、と感じました。
なかなか、人におすすめしたいとは思わない映画だけど、好きな映画は?と聞かれたら『ブレードランナー』と答えてしまうと思います。同業のなかでは、けっこうファンが多い印象です。