NoteWebディレクター・ハラヒロシのブログ

写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと

4月29日から東京・渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムではじまっている、『ニューヨークが生んだ伝説 写真家 ソール・ライター展』に行きたくて、事前にドキュメンタリー映画『写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと』を鑑賞。

1948年からカラー写真を撮り始め、MoMAの新進作家展にも選出されるなど、芸術作品として注目されたソール・ライターの写真。その後『Harper’s BAZAAR』や『VOGUE』などのファッション誌を手掛け、80年代には一線を退いて自分のための写真に専念。2006年にシュタイデル社によって写真集が刊行されてから再注目され、世界中で回顧展が開催されているそうです。デジタル技術が発展したことにより、当時のフィルムから美しい色を再現することができたことが、現代の私たちに驚きを与えることになったのでしょう。
ソール・ライターの写真は初見ではとても1950年代の写真の色とは思えないです。大胆な構図、透明、反射…色鮮やかな配色はまるで絵画のようでもあり、視覚的に現代的な新しさすら感じます。出てくる写真、どれもこれもカッコいい!とすっかりファンになってしまいました。
そんな写真の雰囲気とは裏腹に、ソール・ライター本人はまるで飾り気がない。なぜわざわざ自分の映画なんか…と、とてもファッション誌を手掛けていたとは思えないほど、控えめにボソボソと自分の人生を振り返ります。でも、いい写真を撮ることが一番大切で、個人と仕事の区別もしていないとか、そういった姿勢がとても素敵だなぁと思いました。
回顧展、楽しみです。
NYの写真家ソール・ライターの回顧展、絵画含む200点超を一挙展示 – アート・デザインニュース : CINRA.NET