ウェブコンテンツのJIS改正
ウェブコンテンツのアクセシビリティに関するJIS規格である「JIS X 8341-3 (高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス-第3部:ウェブコンテンツ)」 が改訂されたとのこと。
日本工業規格(JIS規格)を制定・改正しました(平成28年3月分)(METI/経済産業省)
JIS規格の閲覧⇒日本工業標準調査会:データベース-JIS詳細表示
ウェブコンテンツの JIS X 8341-3:2016 対応度表記ガイドライン 2016年3月版
改定の話題と直結はしないのですが、最近の案件で監査機関にアクセシビリティチェックしてもらうサイト制作があって、そこからのフィードバックからいろいろな気づきが得られて(自分が知らなかっただけですが)大変よい勉強になりました。
たとえば、背景に視差効果の装飾(コンテンツとして意味をなさない装飾場合)を入れた場合の考え方。(※引用元 Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.0)
純粋な装飾 (pure decoration)
見栄えのためだけのもので、情報は提供せず、機能性も備えていないもの。
装飾、整形、非表示:
非テキストコンテンツが、純粋な装飾である、見た目の整形のためだけに用いられている、又は利用者に提供されるものではないとき、支援技術が無視できるように実装されている。
⇒支援技術の邪魔にならないように(コンテンツの記述順で影響がでないようにとか、プリント時に邪魔にならないようにとか)
たとえば、スライダー(数枚の画像が自動切替&ループ)の動きについての対応。
動き、点滅、スクロール:
動きのある、点滅している、又はスクロールしている情報が、(1) 自動的に開始し、(2) 5秒よりも長く継続し、かつ、(3) その他のコンテンツと並行して提示される場合、利用者がそれらを一時停止、停止、又は非表示にすることのできるメカニズムがある。ただし、その動き、点滅、又はスクロールが必要不可欠な動作の一部である場合は除く。
⇒5秒以内では成立しなかったので、自動の遷移をストップできる機能を追加。
それ以外にも、スライダーの画像にコピーを重ねた際に、写真とテキストが重なる部分の”一部”でもコントラスト比が足りないとNGなので、写真に黒い透過レイヤーを重ねたり文字のデザイン処理を変えたりする必要があるなどなど。