執筆業の気づき
ひさしぶりに、デザイン系の書籍で執筆させていただくことになりそうです。
今回もアイデア/Tips系です。この10年、多くの執筆や作例制作という体験をさせていただいた中での最大の経験値は「この表現で、見る人・読む人に伝わるだろうか」「新しい気づきを読者に与えることができるだろうか」といったことに対する自問自答の量ではないかと思っています。
アイデア/Tips系に求められるのは、文字通り「アイデア」と、その「バリエーション」。
「クリエイターのための3行レシピ ポストカードデザイン 」では、3ステップで簡単に素敵なポストカードデザインができてしまう作例を50種作り、「レイアウト・デザインのアイデア1000」では、自分の割当で270ぐらいの作例を作りました。このぐらいのボリュームになってくると、”自分の勝ちパターン”ではとうていネタが足りないことに気づき、いかに自分の引き出しが狭いかを思い知らされます。
最初はぱっと思いついたとしても、だんだん行き詰まって手が止まってしまう。そうなると手が届く範囲の引き出しでは足りないから、無理矢理にでも遠くの引き出しを引っ張りだそうとするようになります。途中で思考が止まってしまったらワンパターンのものしか作れなくなってしまう。ちょっと苦しんで、振り絞ってすべてを出し尽くす。勝ちパターンを使いつつ、勝ちパターンに頼ってばかりではダメ…というのが気づきでした。
また、作例との戦いのなかで、新たな気づきを見つけられたらと思います。正月休み返上で…。筋トレのように。