NoteWebディレクター・ハラヒロシのブログ

和力―日本を象る

和力―日本を象る「和風のデザイン」とか、仕事をしていると気軽に使ってしまう言葉なのですが、さて、日本の美的感覚というものは、そもそもどういったところから来ているのでしょうか。この「和力―日本を象る」という本は、「籠」、「余」、「律」、「波」、「縞」、「比」…といった日本文化を象る24の「型」を漢字一文字に集約し、日本の文化、発想力を探ってみようという内容。デザインには、余白、シンメトリー、誇張、黄金比…といったさまざまな日本的技法がありますが、そこに潜むいろいろな視点や、文化的背景、生活様式との深い結びつきを知ることができます。
四季が豊かで、島国の定住民で、ディテールにとことんこだわる日本人独特の感性を、日本だけでなく海外から見た日本という視点、または海外との比較といったような視点で書かれているのが面白いと思います。
この本を読むと、「和風のデザイン」と口にしたときのバックグラウンドも、ずっと奥ゆかしいものになるでしょう。

url 和力―日本を象る 松田 行正 (著)