作例制作は鍛えられる
いま、とあるデザイン書籍の作例制作のお手伝いをさせていただいています。こういった依頼は10年にわたって幾度となくやらせていただいたのですが、普段のデザイン作業と逆行するプロセスがなかなかの鍛錬になります。
作例をつくる場合の多くは、デザインのルール・セオリーありきの作業になります。たとえば、リズムだったり、ジャンプ率だったり、パターンだったり。”「リズム」を表現するための作例を作ってください”という依頼ですから、手法は指定されているんですけど、意外とそれを具体的なデザインに落とし込むのって難しいのです。通常のデザインの作業とは目的と手段が逆転しているという感じでしょうか。その手段を成り立たせるためにどういう素材を選ぶべきか、テーマを決めるべきかという逆算の思考は、普段使わないアタマを刺激してくれるので、具合悪くなります(苦笑)。
こんなこともやればできるではないか!と思うこともあれば、なかなか形にならなくて冷や汗をかくこともあり。いまだにこのような課題を与えてくれる機会があることもありがたいですし、よい勉強になります。
と、このブログを書いている途中でちょうど編集の方から10作例とも一発OKをいただきました。やたっ。今回の書籍は、著者さんが素晴らしいのでよい本になりそうですよ。また告知します。