メタル脳
書店で『メタル脳 天才は残酷な音楽を好む』の表紙が目に飛び込んできて即買い。脳科学者・認知科学者である中野信子氏(ちなみに同い年)が「混とんとする世界を救うのはメタル」とか「不安傾向の高さをメタルという音楽が埋めることでパフォーマンスをより発揮できる」とか、いったいどういうことなんだ!?とメタルファン歴30年の僕の知的好奇心をビリビリ刺激。そもそも、なんで自分はメタルが好きなんだろう、なんてあまり考えたことないので、非常に興味深い。
メタル+脳科学という、この方でなければ導き出せないような切り口には並々ならぬ熱意が伝わってきます。自分がそうだからみんなもたぶんそうといった、やや主観が強い場面もあってついていけないところは多少あるものの、メタルの非社会性がポピュリズムと相対する、自分自身が判断基準となるので強い個を育むなど、共感できたこと・興味深かったこと・自分に当てはまっていそうなところはたくさんあったので一部ピックアップしておきます。
- メタルは精巧な音楽だ
- メタルは反社会的ではなく非社会的。非社会的であることが強い個を育む
- メタルは社会への不満や怒りを込めた音楽だが、怒りのコントロールができる
- メタルが好きな人は極めて内向性が高い。自分とのコミュニケーションが得意。他の人が介入しない仕事が向いていて、ビッグプロジェクトで多くの人を巻き込んでいく仕事は不向き。
- メタルファンには、ネガティブな感情に正直な人が多く、ゆえに自己評価が低い。
- メタルを聞くことで得られるカタルシスによって、自信をつけてポジティブな自己評価に向かわせる
- メタルは裏切らない