NoteWebディレクター・ハラヒロシのブログ

たったひとつの冴えたやりかた

先日のエントリーのつづき。”AIがSNSの投稿情報を分析し、各ユーザに適合した本を紹介する”Webサイト『近畿大学 アカデミックシアター』で紹介してもらったSF小説『たったひとつの冴えたやりかた』を読みました。
AI分析のおかげかどうかわかりませんが、「宇宙」というテーマと「たったひとつの冴えたやりかた」というSFっぽくないタイトルはやはり引っかかるものがあったので、けっこう前のめりで読めました。そして、すごくおもしろかったです。16歳の少女コーティー・キャスが宇宙を冒険する旅先で出会ったエイリアンとの友情のはなし。彼らが下した「たったひとつの冴えたやりかた」の覚悟がなんとも切なくてシビア。宇宙の果て無き広大さを感じる時間と空間の隔たりというのは、いつもながら神秘的で、もどかしいです。コーティーの聡明で健気なキャラクターはとても魅力的で、10代のときに読んでみたかったなぁ。そして、いい邦題だなと思いました。いずれ人生のなかで勝負どころがあるとしたら、使ってみたい。

たったひとつの冴えたやりかた (ハヤカワ文庫SF)
ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア
早川書房
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