ドキュメントを美しく
提案書、仕様書、要件定義書、WBS、ディレクトリマップ、カスタマージャーニー、マニュアル…仕事ではたくさんのドキュメントをつくりますが、ドキュメントを分かりやすくかつ美しくつくることはデザイナーの腕の見せどころ。
ドキュメントは単に中身が分かれば、ということではなく、受け手との共有を前提としたもの。内容の正しい理解、問題解決や不安解消、アクション誘導などの役割を果たすために、相手の立場や行動に即した構成と要約を行い、見栄えよくつくることが大切で、それは共有の強度や信頼の強度に直結します。凝ったものを作る必要はありませんが、デザインのあらゆる原則に気を配る必要があるでしょう。平たくいうと、手を抜かないようにしましょうってことなのですが。
以前も触れたのですが、はじめてデザイン業界に足を踏み入れたのが、大学3年のときにアルバイトでお世話になった茅ヶ崎市内のDTPの会社でした。その会社では主にマニュアルのデザインなどをやっていて、なんとなくかっこいいものを作りたいというミーハー小僧の浅はかな幻想を打ち砕くには十分すぎる環境で、すごくありがたかったなと思っています。マニュアルって、使用前、使用中、使用後のすべてにおけるユーザー体験が重要であるなと、去年ラジコンを組み立てたときにあらためて思ったのでした。