らしさとは?を楽しく学ぶ

ウル虎の巻

-四の巻-会社のキャッチコピーって、どうやってつくるんだろう。

「キャッチコピー」と聞いて、どんなイメージを持ちますか。

「なんかうまいこと言ってるもの?」「社長が考えるもの?」「うちの会社のキャッチコピーって、なんだっけ?」

AI時代に、「自分は何者で、何を大切にしているか」を世の中に示していく。それが、キャッチコピーの役割のひとつです。では、どのようにつくっていけばいいのでしょうか?さあエルくん、がんばって。

キャッチコピーってなんのため?

エルくん
エルくん
クライアントさんから『会社のキャッチコピーを作ってほしい』と依頼が来たでござる!かっこよくてビシッと決まるコピーを作るでござる!
ホウホウ長老
ホウホウ長老
そもそも、コピーは何のためにあると思うておるのじゃ?
エルくん
エルくん
え...会社をかっこよく見せるため、でごさるか?
ホウホウ長老
ホウホウ長老
それだと、飾りを作っているのと変わらぬ。コピーとは、その会社が何者で、何のために存在しているかを言葉にするものじゃ。外から貼りつけるものではなく、内側から引き出すものじゃ
エルくん
エルくん
内側から引き出す、つまり、会社の「らしさ」を言葉にするということでごさるか?
ホウホウ長老
ホウホウ長老
うむ。そういうことじゃ

「外から作れる」という思い込み

エルくん
エルくん
では早速、コピー案を考えるでござる!どんな言葉が刺さるか——
ホウホウ長老
ホウホウ長老
刺さる?物騒じゃ
ベイ・ハクライ
ベイ・ハクライ
コピーライティング以前に、ブランドナラティブのフレームワークとターゲットインサイトをアラインしないとメッセージがファンクションしないでごじゃる

(誰も拾わない)

エルくん
エルくん
......長老?
ホウホウ長老
ホウホウ長老
待て。コピーは、聴いた量だけしか書けないのじゃ
エルくん
エルくん
聴く、でござるか?
ホウホウ長老
ホウホウ長老
言葉はゼロから作るものではないのじゃ。かっこいい言葉は、外から貼りつけられる。でも、それはその会社の「ことば」にはならない。言葉は、内側から引き出すものじゃ
エルくん
エルくん
...内側から、引き出す
ホウホウ長老
ホウホウ長老
その会社がなぜ存在しているか、何を大切にしてきたか。それが言葉の根っこじゃ。根っこのないコピーは、誰にも届かない
エルくん
エルくん
「うまいこと言ってるな」は忘れられる。「まさにそれだ」は残る...でござるか
ホウホウ長老
ホウホウ長老
そういうことじゃ。根っこのあるコピーは、会社の存在意義を表せるのじゃ

では、何をするのか

Step1.聴く——言葉の前に、耳を傾ける

エルくん
エルくん
まずは、相手の話をじっくり聞くでござるな
ホウホウ長老
ホウホウ長老
そうじゃ。なぜこの事業を始めたのか。どんなお客さんに来てほしいか。どんな言葉で喜ばれてきたか。それをまず丁寧に受け取ることが、全ての土台じゃ
エルくん
エルくん
話を聞くのは好きでござる!聞く、いや、聴く、のほうでござるな
ホウホウ長老
ホウホウ長老
ヒアリングを「準備」と思ったら失敗する。あれは言語化の本体じゃ

Step2.集める——その会社に流れる言葉を拾う

ホウホウ長老
ホウホウ長老
聴いたら、書き出す。社長の口癖、スタッフが自然に使っている表現、お客さんから届いた言葉。そういう「すでにある言葉」こそが、本当のコピーの材料じゃ
エルくん
エルくん
素材なしに考えたコピーは、外から貼りつけた言葉...でごさるな
ホウホウ長老
ホウホウ長老
うむ。根がないものは、社内でも社外でも響かないのじゃ

Step3.つくる——一本の軸を通す

エルくん
エルくん
素材が集まったら、コピーを書くでごさるか?
ホウホウ長老
ホウホウ長老
その前に、コンセプトじゃ。「この会社は何のために存在しているか」を一言にする。軸が一本立って、はじめてコピーが書ける
エルくん
エルくん
コンセプトが先、コピーはあと...でごさるな

Step4.磨く——思いのコアを見つける

ホウホウ長老
ホウホウ長老
キャッチコピーを書くというより、「思いの核心を見つける」仕事に近い。素材とコンセプトが集まったら、この会社が本当に大切にしていることは何かを問い続けるのじゃ。その核心が見えたとき、それが伝わる言葉が生まれる
エルくん
エルくん
きらきらを足すんじゃなくて、いちばん大事なものを見つけて、それを言葉にする...でごさるな
ホウホウ長老
ホウホウ長老
言葉は、思いのコアが見えたときに輝くのじゃ

Step5.育てる——社内に届けて、はじめて「ことば」になる

エルくん
エルくん
書けた!書けたでござる!
舵取社長
舵取社長
ちゃんと、社員の納得感があるものを書けているか?自分だけがいいと思うコピーになっていないか?
エルくん
エルくん
え…(どきり)
舵取社長
舵取社長
大切なのは、社員や関係者みんなが、愛着を持って使える言葉だ。社員が同じ言葉で語れるようになったとき、はじめて「会社のことば」になる
ホウホウ長老
ホウホウ長老
社外に出す前に、社内が腑に落ちていることが大切じゃ
エルくん
エルくん
…もっと、もうちょっと、考えてみるでござる

「うまいコピー」より「みんなのことば」

エルくん
エルくん
...拙者、最初は「かっこいいコピーを作れば、きっと喜んでもらえる」と思っていたでごさる。でも、それって社長さんにとっても、社員さんにとっても、「誰かが考えたもの」なんでごさるよね
ホウホウ長老
ホウホウ長老
うむ
ベイ・ハクライ
ベイ・ハクライ
インターナルブランドアラインメントとエクスターナルコミュニケーションのコヒーレンスがクリティカルでごじゃる

(誰も拾わない)

ホウホウ長老
ホウホウ長老
Zzz…
エルくん
エルくん
いいコピーって、「うまいこと言ってるな」じゃなくて、社員さんも、お客さんも、みんなが「そうそう、これだ」と言えるものでごさる。飾りじゃなくて、旗印——迷ったときに「これでいいんだ」と思える言葉でごさる
ホウホウ長老
ホウホウ長老
言葉は社長だけのものではない。社員も、お客さんも、みんながその言葉の共作者じゃ。愛着と誇りを持てるものをつくること——それが言語化の仕事じゃ

社長一人で考えると、社長にしか刺さらない

舵取社長
舵取社長
これは経験則だが、社長が一人で考えたコピーは、社員にあまり響かないことが多い
エルくん
エルくん
む...当事者は近すぎて、見えないものがある...でごさるか
舵取社長
舵取社長
そうだ。引き出してくれる人間が要る。
エルくん
エルくん
中小企業は大企業より、社長の言葉が直接社員やお客さんに届く...だからこそ、その言葉が何者かをきちんと問い直す必要があるでごさるな
舵取社長
舵取社長
そういうことだ

あなただから言える言葉

ホウホウ長老
ホウホウ長老
ことばは、対話の中で生まれるのじゃな
エルくん
エルくん
...あ
エルくん
エルくん
つまり、かっこいいことを言おうとするんじゃなくて...その会社にしか言えない言葉を、一緒に見つけていく。それが、コピーをつくる仕事...でごさるな
ホウホウ長老
ホウホウ長老
わかってきたではないか。今のエルの言葉、”刺さった”ぞ
舵取社長
舵取社長
うちのコピーもちゃんと言えるな、エル?
エルくん
エルくん
も、もちろんでござる!あ、そろそろクライアントに会いにいく時間でござる!ドロン!
舵取社長
舵取社長
…まだまだだな

会社のキャッチコピーって、どうやってつくるんだろう。

それは社長一人が考えるものでも、センスのある誰かが作るものでもありません。その会社にしか言えない言葉を、対話を通じて一緒に見つけることがキャッチコピーのつくり方です。

ヒアリングで土台をつくり、社内に流れる言葉を集め、コンセプトという軸を立て、思いのコアを見つける。この順番は変えられません。

あなたの会社にしかない価値観があります。社員が自然に使ってきた言葉があります。それを引き出し、「あなただから言える言葉」にすること——私たちはそれがキャッチコピーをつくる仕事だと考えています。かっこよく見えることより、本当のことが伝わることを大切にしています。

よくある質問

会社のキャッチコピーは誰が考えるものですか?
社長一人が考えると、社長にしか響かないことがほとんどです。社員やお客さんが自然に使っている言葉、喜ばれてきた表現——そういう「会社の内側にすでにある言葉」を引き出す作業が、キャッチコピーづくりの本体です。
キャッチコピーとタグライン・企業理念は何が違うのですか?
厳密な定義よりも、役割で考えるとわかりやすいです。いずれも「この会社は何者か」を言葉にするものです。広告に使う短いフレーズがキャッチコピー、社内外に向けた在り方を示すものが企業理念やタグラインに近い言葉です。どれも、会社の核となる考え方が決まってから生まれます。
自分たちでキャッチコピーを考えるのは難しいですか?
当事者は会社に近すぎて、当たり前になっているものが見えにくくなります。「うちには特別なことは何もない」と感じている会社ほど、外から聴いてもらうと、自分たちが気づいていなかった価値が出てくることがほとんどです。
-参の巻- AIがあるのに、なぜ頼むんだろう。 -番外編- ハクライ、止まらない。

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制作・監修

デザインスタジオ・エル

ブランディングデザイン会社|長野

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